6つのメリットと2つのデメリット

昨今、資金調達方法の1つとして利用者を増やしているファクタリング。融資と比較した際の経営者目線のメリットをまとめました。

 

ファクタリングのメリット

 

①資金を即日調達可能

最も大きなメリットは簡単で資金調達スピードです。
最短即日で現金振り込みを行ってくれるファクタリング会社もあり、審査に何週間も要する銀行系融資とは一線を画しています。

いざという時に頼りになる経営の飛び道具と言ったところでしょう。

②柔軟な審査基準

ファクタリングは融資ではないので、債権の買取りです。
そのため、売掛金の存在証明や売掛先企業の安定性を説明できれば、多少の債務超過や税金等未払いがあっても融通が効きます。

銀行審査が厳しい方でしたら、当てにならない融資に時間を割くよりも確実性の高い調達方法に目を向けるのが懸命な選択です。

③保証人・担保不要

ご利用にあたり大きなメリットとなるのが、保証人や担保が不要な点です。
現実的に借金の連帯責任を追う覚悟がある方がいれば直接銀行や金融機関からお借り入れをお願いした方が調達費用を圧縮できますし、担保に使えるような不動産があれば困っていませんよね。

ファクタリングは売掛債権(=資産)を売却する取引なので、車や時計を売るようにその資産の対価を手に入れることができるのです。
当然、不動産抵当権の有無も一切関係ないのです。

④回収義務が無い

債権ごと譲渡してしまうため、万が一売掛先が未払いや倒産を起こしたとしてもその責任を負うことはありません。
これは売上債権に償還請求権が適応されないためで、業界ではノンリコースと呼ばれています。

取引先の破綻リスクを回避できるのは大きなメリットですよね。

⑤信用情報へ影響しない

ファクタリングは融資ではなく、売買または譲渡行です。
そのため、会計上も負債には分類されず決算書上赤字が増えることもありませんので、今後の融資審査や個人信用・対外信用力に影響を与えないメリットがあります。

⑥秘密裏に資金調達可能

2社間ファクタリングの形で契約すれば、売掛先会社に非通知で資金調達が可能です。
周囲にも資金繰りの悪化を明かす必要も無く、極内密に進めることができるのです。

また、本来の目的とは少し異なりますが債権を売ってしまえば、万が一売掛先が未払い・倒産を起こしてもあなたが不利益を被ることはありません。

ファクタリングのデメリット

6つのメリットを理解していただけた方ならデメリットなんて無いんじゃないのか?と感じるかもしれませんが、全くデメリットが無い訳ではないので注意しましょう。

①手数料が掛かる

当たり前といえばそれまでですが、ファクタリング会社の報酬として手数料が発生します。
借入時の金利に相当するもので銀行金利やノンバンク金利、手形割引の割引率に対して高めに設定されています。

デメリットというよりは調達コストとスピードの優先順位を考える必要があるということです。

②債権譲渡登記が必要な場合も

売掛金の受取権利がファクタリング会社にあることを公的に証明するために、債権譲渡登記を求められることがあります。
特に買取金額が高額になるほど、念には念を入れてきます。

債権譲渡登記を行うと譲渡の事実を誰でも知ることができます。
取引先会社が登記情報を調査する可能性は極めて低いですが、完全秘密とは言えなくなります。
さらに、登記には数万円の費用が発生し、これも手数料とは別に負担する必要があるためデメリットとして書かせていただきます。

必要性の見極めとバランス

ファクタリングのメリット・デメリットを解説しましたが、闇雲に利用を推奨するわけではありません。
大切なのは本当に必要か否かを冷静に考えることと収支のバランスです。

簡単且つ早期に現金が入る反面、代償として安くない手数料が発生しますし、将来の収入を先食いしていることに変わりはありません。

ファクタリングは使い方さえ間違えなければ、本当に理にかなったシステムで、行き詰った経営難を打破するツールに成り得るのです。